オンラインの良いこと、悪いこと、醜いこと。

この10日間のニュースは見ていて辛いものが多かったです。ニュースを見ていると怒りや悲しみが湧いてきて、度々恥ずかしくもなってきます。同時に、私は新しい世代の若者が現状を打破しようと努力していることに励まされます。パンデミックが人々に、日々の気晴らしから一歩離れ、自分たちが大切にしているもののために戦わなければならないと気づく機会を与えたのではないかと思わずにはいられません。でもまだまだ多くの人が密集して集まるのは危険だとも思っています。
この一週間はまた、携帯電話のカメラの力を見せてくれました。何十万もの動画、写真、声が記録され、ソーシャル・プラットフォーム上で共有されています。これらの同じソーシャル・プラットフォームは、多くの騒動の源となっています。情報の正確さは速さと拡散度合いと必ずしも一致しないことも度々目の当たりにします。

これまでのところ、権力者たちの反応はその大部分が自分たちの目で見られるものを否定するものでした。アルゴリズムによってキューレートされた記事の情報が事実なのか、それとも半分程度が真実なのかを完全に把握できていませんでした。しかし、地面に押し倒されて血を流している老人の動画を見れば、何が起こっているのかが簡単にわかます。若い黒人女性が繰り返し殴打されている動画に対して反論するのは難しいです。それらを無視するのは難しいはずです。
若者向けのプラットフォームであるSnapchatが差別的な発言や虚偽を取り締まる姿勢を強めていますとても良い事です。SnapのCEOであるEvan Spiegel氏はメモの中で、次のように明言しています。『人種的暴力や不正を煽る声を、Discoverで無料で宣伝することで増幅させない』と。
しかし、他のソーシャルメディア・プラットフォームでは厄介なことになります。プラットフォームの忠実さを保つために、できる事があるのでしょうか?私たちの行動がこれらのソーシャルプラットフォームに影響を与えるのであれば、情報の中で自分たちの役割を認識する必要があります。どう言った情報を後押しし、何を無視するかを知ることが、良いプラットフォームを作ることになると思います。
良いメールとスパムメールに長年悩まされましたが、スパムフィルターの発展がありました。本物の情報と偽物の情報も同様のスパムフィルターが必要なのではないでしょうか。残念なことに、今は炎上を代表に、ただ単に我々の注意を引くためのソーシャルプラットフォーム上のアルゴリズムに加担しているだけです。
ただし、プラットフォームへのアクセスがなければ、警察のひどい動画を見ることはありません。今日私たちが直面している課題は、テクノロジーの先駆者たちが、現代のインターネットがどのように機能しているのか問題に本当に直面しているかどうかです。Facebookであれ、Twitterであれ、Amazonであれ、Googleであれ、これらの企業の発展の核となる原則は、クリック数による成長です。より多くのエンゲージメント(クリックや閲覧)はより多くの成長を意味し、それはより多くの注目、ひいてはより多くのお金を意味します。
もしFacebookがあなたのフィードからニュースを削除して、赤ちゃんの写真やイベントの告知などのソーシャルなものだけに制限したら、プラットフォーム上のエンゲージメントは減少する可能性が高いでしょう。もしTwitterが最新のツイートを表示して、最も大声の発言を無視し始めたら魅力は半減するでしょう。また、Googleが検索エンジンで結果を表示するための指標の一つとして、頻繁な訪問に報酬を与えることをやめたらどうなるでしょうか?答えは言わずともわかりますね。
これらのすべての言葉 – エンゲージメント、成長、注目 – は、シリコンバレー特有の「人気者」の指標です。いいね、リツイート、シェア、スキ!など、これらはアルゴリズムによる『人気の指標』ツールです。この人気の指標のおかげで、ユーザーはSNSを利用し続けるのです。しかし、現実の世界は学校の生徒会の人気取りとは違います。人気取りだけで動いている情報のエコシステムでは、何が本当に重要なのかを認識することができず、実際に何が起こっているのかを見極めることが非常に難しくなってきます。
SNSのプラットフォームが収益や人気を得るためのアルゴリズムは真実を伝えるアルゴリズムと相反しているとしか思えないです。

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