個人的にはMacBookのデザインは好きでしたが。残念です。
ミニマリズムは好きな方なので、あの薄さと軽さに魅力を感じていたのは事実です。2008年、一番最初のMacbook Airが封筒から出された時は衝撃が走りました。
あの当時のMacbook Airは今のものと比較するとひどいものでした。いや、当時と比較しても至らぬ点が多々あり、叩かれたように記憶しています。
でも私は欲しくて欲しくてたまりませんでした。
最初のAirはファンが直ぐに鳴り、ファンがフル稼働しているにも関わらずキーボード部がとてつもなく熱くなっていました。80GBのHDDと2GBのメモリ、1.6GHzのCPUは当時でも目を引く性能でもなく、価格は$1800でした。
かつてのMacBook Airと最近のMacbookに共通しているのはその制約です。私は洗練されたものが好きで、黒のローファーだったり、紺のブレザーやポロシャツだったり、グレーのスラックスやベージュのチノパンが好きです。装飾品の少ない、真っ白なワイシャツが一番美しいですね。
当時のMacbook Airはノートパソコンとしての未来を見据えていたものでした。光学ドライブ全盛の時代にネット通信中心の未来を予知していたかのような仕様です。今やソフトウェア、映画、音楽、データ、全てがネットワークを介しています。しかし2008年にそれに賭ける会社はAppleくらいだったわけです。
いずれ2010年にまでなるとデザインもエンジニアリングも洗練され、安価な事もあって大ヒット製品となりました。
そして2015年のMacbookは12インチで、Retinaディスプレイであり、オリジナルのMacbook Airと同じコンセプトで打ち出されたものでした。この時はポートが一つで、究極のミニマリズムでした。ある意味で現代において理想的なノートパソコンでもあります。この大きさ
軽さでmacOSを搭載しているのは凄いと思いました。片手で開いて、1kgに満たない軽さです。Macbook Proがとても重く感じます。ちょっとしたお出かけや、荷物を軽くしたい出張とかで活躍すると思っていました。
今となると、Macbookを買うよりも12.9インチもしくは11インチのiPad Proのセルラー版にすると思います。それだけコネクティビティが今の世の中では大事です。自宅ではMacbook Pro、ちょっとした出張ではお出かけ先でiPad Pro。これがいい塩梅です。ARM系列のチップの性能も申し分ないです。
それでもMacbookがなくなったのは少し寂しいです。
Macbook雑感
12インチのRetinaディスプレイのMacbookは売れなかったのでしょうか。旧Airと比べても売れていなかったでしょう。ブランディングの力でしょうか。
とは言え、売れないからといって生産中止にする事もないだろうと思います。Macbook Proだってたくさんは売れないでしょう。Mac miniも最近のアップデートまで売られ続けていましたが、正直それ程売れていなかったと思います。
Mac Proにしても、今回の新しい発表前でも数年間アップデートされずに来ました。特にMac Proは、その使い方はエントリー向けではないので、販売台数だけでは計れない、ラインナップに残す意義があります。
そういう意味では、Macbookもエントリー向けではないです。「最も小さくて軽いMacbook」にプレムアムがあるのです。前述のようにMacbook Airも最初はプレミアム製品で、その内エントリー向けの製品になったのです。同じようにMacbookも徐々にエントリー向けに『昇格』するものだと思っていました。
しかしそうではなく更新されたMacbook Airが発売されました。実験的な位置付けでもいいと思いましたが、どうやらそれはMacbook Proになったようです。Touch ID然り、Touch Bar然り(残念ながら全てのMacbook ProがTouch ID化してしまいましたが)。
こうやってMacbookを残してもいい理由がたくさんあるので、私の知らない理由で色々と問題があったのでしょうか。ハードウェア関連でしょうか。ひとつ、USBポートがひとつという問題。ひとつ、バッテリーは良いもののAir程ではありません。ひとつ、キーボードが一新される噂がありますが、Macbookの薄さではバタフライキーボードでないとそもそも搭載できないとか?
ひとつ突拍子もない推測をすると、ARMのCPUを使ったMacbookが開発間近とか?そうなるとどのMacbookが適任でしょうか(まさかiBookとは付けないでしょう)?最も薄い12インチのRetinaディスプレイのMacbookではないでしょうか?しばらく休眠して、ARM搭載でMacbookが再デビューしたら、話題性があり、他のラインナップと比べても棲み分けができるのではないでしょうか?名称もMacbook ARMとかMacbook A14とかARMを強調するよりも、シンプルにMacbookとする方がマーケティング的にいいと思います(『ARM搭載だけどMacbookには変わりないです』という主張になります)。
ARMはバッテリーの消費が少ないので、Macbookのような限られた体積のモデルに最適です。むしろ、Macbookの体積でも体積過多かもしれないので、更に薄くできるかもしれません。iPad Proなんかとてつもなく薄いですよ。
ところで、iPad ProがiOSのカスタマイズのiPadOSの搭載で徐々にmacOSに近付いているので、それでいいかもしれません。しかし、iPadOSがmacOS寄りになった事に対して、このARM搭載MacbookはiOS寄りのmacOSなんかはいかがでしょうか。例えば、メイン画面がLaunch画面だったりとか、Widgetが豊富にあるとか、アプリの基本立ち上がりが全画面だったりとか。
それとも、今の販売台数とiPad Proがある今では、四種類のiPad(iPad mini、iPad、iPad Air、iPad Pro)に加えて三種類のMacbookはいらないとの判断かもしれません。更に、よりディスプレイの大きいMacbookもラインナップに加わったらそれこそミニマリストなMacbookはいらないかもしれません。
うーん、どうなるのでしょうか。ひとまずはiPad Proを買おうかな。