湾曲したセンサーについて考察していました。
像面湾曲の補正ができ、歪曲収差やその他収差を像面湾曲を気にせず低減することができます。従来の平面センサーよりも高性能のレンズ+センサーが設計可能か、もしくは少ないレンズ枚数で高い性能が実現できるかもしれません。また、周辺光量比も向上します。
そんな事を考えていたら、日経で記事がありました。
生物模倣で大進化、デジカメの「目」 ソニーの挑戦
携帯カメラでレンズを5枚から3枚に減らしたそうです。やはり、元々厳しい性能とサイズの要求があるものに対しては大きな効果あるようです。
記事にひとつだけ気になる点があり、
なぜ目が生まれたのか、なぜ目は丸くなったのか、生物学の本で学ぶところから着手した【中略】このアプローチが正しいことは生物の目が証明済みだ
とありますが、人間の目は一枚レンズで屈折率が弱く(水と同等)、眼の筋肉で形状を変えてのピント合わせは可能ですが、水晶体の形状があまり変わらないので収差はそれ程取れません。つまり、センサー(網膜)の形状を丸くした程度ではレンズの収差は取れません。平面より良いのは間違いないですが。人間がものを見る時に綺麗に見えたり、歪曲収差や像面湾曲が気にならないのは、脳が大きな補正をしているからなのです。目自体の収差は多大に残っています。
形は目を真似た、なんてマーケティングのためのキャッチコピーであって欲しい・・・。