今、iPad miniが一番欲しいです。

iPad miniのフォームファクターが好きです。
でも3年半もの間、アップデートが無くて少し寂しく、そして心配していました。iPad miniがアップデートされない中、他のiPadが更新されていき、ラインナップもどんどん変わって行きました。途中iPad miniがラインナップから外れる事もあり、最も安価なiPadがかつてのiPad miniよりも安価で性能が高いものも出てしまいました。

しかし、どうやら杞憂でした。少し時間はかかりましたが、この最新のiPad mini(第五世代)はiPad miniの外装に大幅な内部の更新がありました。そしてついに、このデバイスもRetina Displayとなりました。自分のデバイスとしては、Macbook Pro+iPad mini+iPhone mini(まだそんなものはないですが)が最も収まりがいいような気がします。
多くの仕事をこなしキーボード付きのMacbook Pro、閲覧メインのiPad mini、外出で使うiPhone mini(しつこいですがそんなスマートフォンはありません)が良い変遷です。

iPad miniの立ち位置

実は最も安価なiPadは『ただのiPad』です。9.7インチのディスプレイで、Apple Pencilにも対応していますが、容量が32GBでチップも数世代前のものです。筐体が製造ラインに長く存在しているのでその辺りの工場の効率化もあって安価かもしれません。
今となってはiPad miniは最も安価なiPadではなく、『最も小さいiPad』として検討されるべきです。小さなカバンにiPadを入れたい場合や、子供の小さな手と良い視力のため、とか。
私は長らく9.7インチのiPad Air 2を使っているので、iPad Pro11インチやiPad Air 10.5インチなどが取っ付きやすいと思いますが、母がiPad miniを使っておりそのフォームファクターが大好きです。
このフォームファクターに9.7インチのiPadと同等の2048×1536ピクセルの解像度を備えており、ピクセル密度は326ppiです。ただのiPadよりも高解像度であり、画素がガラス表面に近くTrue Toneにも対応しています。ディスプレイで劣っているのはiPad ProのProMotionだけです。ディスプレイのリフレッシュレートが60Hzであり、120Hzではありません。ただし、iPhone XS等もProMotionはありません。

iPad miniのハードウェアのスペックに付いて

最初期のiPad miniはRetina Displayではありませんでした。理由は様々でしたが、特に挙げるとすると小さいデバイスであった事と、最も安価なデバイスだったからだと思います。安価な理由は当時一年前のチップであったA5チップでした。
今回のiPad miniは最新のチップを擁しています。A12 CPUはiPhone XR and XSと同じです(厳密には3 GB of RAMなのでiPhone XRと同じであり、4 GBを持つiPhone XSとは違うのですが・・・それらのモデルは3× retina displayです)。新しいiPad miniは第一世代のApple Pencilをサポートしており、True Toneまでもサポートしています。
新しいiPad Miniは新しいiPad Airとサイズ以外は同じであり、新しいiPad Air10.5インチのiPad Proの後継機です。そういう意味で双方とも『iPad Air』として統一してもいいと思うのですが、認知度の点ではiPad miniとして販売するのがいいかもしれません。
性能こそiPad Proに劣るかもしれませんが、何しろ価格がProより低いです。ある意味、iPad Proは『近未来のiPad』に対して、このiPad AirとiPad miniは『今のiPad』と取れるでしょうか。ところで価格ですが、64 GBの11インチのiPad Proは¥89,800、64 GB新しい10.5インチのiPad Airは¥54,800、そしてiPad Miniは¥45,800です。セルラーモデルもiPad ProよりもiPad AirやiPad miniの方がオプション価格として安いです。
技術的には、iPad Proと比較してiPad miniは見劣りしますが、価格帯で考えると納得です。エッジ・トゥ・エッジのディスプレイ、Apple Pencil 2対応のマグネット、Face IDなどが挙げられます。既にiPad Proを使っている方に取ってそれらの機能は見劣りするでしょうが、既にiPad Proを持っている方はiPad miniの販売対象ではありません。
iPad miniを魅力的と感じるか否かは全てサイズ感によって決まります。ある意味スィートスポットなサイズで、どんなiPhoneより断然スクリーンが大きいながら、どんなノートパソコンよりも小さく軽くポータビリティは抜群です。2010年にスティーブ・ジョブス氏が言っていたように、スマートフォンとラップトップの間の機器としてiPad miniは最も近いデバイスと言えなくもないと思います。iPadをノートパソコン代わりに使うにはiPad miniは小さ過ぎるかもしれませんし、iPad Proらのようにキーボード付きカバーをiPad miniでやろうとするメーカーはいないでしょう。少なくともAppleにはiPad mini用のSmart Keyboard coverはありません。iPad miniは手に取って使うものであり、Apple Pencilを使用するにも手に取っての操作が自然です。また、他のメーカーで同等の性能で同等のサイズのタブレットはありません。

iPad miniのソフトウェアに付いて

iOSに関してですが、スプリットスクリーンやマルチタスクはさほど意味がないでしょう。7.9インチのディスプレイでは、アプリは一つずつ使うしかないでしょうし、それが適切ではないでしょうか。アイコンの並びやアプリの起動を見ると、iPad miniこそが正しいiPadで、他のiPadはiPad miniの大きい版、と見えなくもないです。
オンスクリーンキーボードに関して言えば、iPad miniのサイズ感によってポートレートモードでの親指タイプが容易なのが挙げられます。他のiPadではスクリーンが大きかったり、スプリットキーボードが対応していなかったりと、使い勝手がイマイチですが、iPad miniのポートレートモードでの親指タイプは快適です。スマートフォンを親指タイプする方も多いと思います。私は通常のオンスクリーンキーボードをランドスケープモードでも使えたりしますが、窮屈で好きでない方が多いのも知っています。iPad miniやiPhone Max/Plusのサイズ感では、デバイスをポートレート向きにしての親指タイプが最も適しているかもしれません。実際、ランドスケープモードでタイピングは私の小さな手でも難しいでしょう。
そういう意味では、iPad miniはiPadに足る機能やソフトウェアを搭載していると言えるでしょう。iPad Proなんかは複雑化していてmac OSとiOSの中間だったりしますし、まだiPad Proの先進的なハードウェアをフルに活かせるようなiOSアプリが少ないのも事実です。

小さい事はいい事:iPad miniのサイズ感

iPhoneがどんどん性能アップしていく中、それがセールスコピーになっているような感じがします。『新しい〇〇』というのは宣伝しやすいからです。
多くの場合、新しいという事は処理速度が速いとか、メモリが多いとか、ピクセル数が多いとか、ストレージが多いとか、バンド帯域が大きいとか、解像度が高いとか、そういったものを意味します。特に電子デバイスではスクリーンサイズの大きさがフィーチャーされる事が多いような気がします。
iPhoneも片手操作ができなくなって来ていますし、私もiPhone 7/8までは片手で持っていて違和感はないですが、iPhone XRともなると片手で持つと『大きいなぁ』と思います。それだけではなく、スクリーンがエッジからエッジまであったりするので、操作がどんどん難しくなっています。
とは言え、新しい事が小さくなる事も言えると思います。小さくなるとポータビリティが増し、手に取っても違和感が少ないです。ポータビリティが増す事でどこでも持ち運ぶ事ができます。
Appleは過去にデバイスを小さくする事に長けていました。オリジナルのマッキントッシュは当時のどのパソコンよりも小さかったですし、持ち運ぶためのハンドルすら付いていました。ノートパソコンについても、Macbook Airなどコンパクトなデザインは今やほとんどのメーカーが模倣しています。iMacもデスクトップとモニターを一緒に搭載する事で省スペース化を達成しています。発表当初のiPodやiPhoneはそれこそ大きなインパクトがありました。
そのうち、iPhoneに代表されるように、より大きいデバイスがより高性能なデバイスとなってしまいました。多くの場合、小さいものが廉価版と成り下がっていました。例えば、iPhone Plus、例えばiPad Proなどいい例だと思います。それと同時に『Mini』と呼ばれる部類の開発力が弱まっていると感じる事すらありました。大きなモデルで性能はピカイチで、ポータビリティはそこそこだったりしたわけです。
特に、iPhone SEが販売停止になった頃から少し心配でした。今でもiPhone SEを使っている人は多いと思うのですがね・・・。私に取って『SE』は『Steve Edition』であって、故スティーブ・ジョブス氏のが関わった製品(iPhone 4S)の名残がある最後のデバイスだと思っています。小さいiPhoneが発売されたらいいのですが。
その反面、Mac miniがアップデートされました。これも私に取ってジョブスっぽいデバイスです。そう考えるとジョブス氏は小さくて性能の良いデバイスが好きだったような気がします。Mac mini然り、iPod nano然り、iPod Shuffle然り、Mac Cube然り。
Mac miniがアップデートされ、同じイベントでMacBook Airもアップデートされた時は、一筋の光明が見えたような気がしました。今まで低スペックだったデバイスの開発が進んでいると感じました。
小さいデバイスと言えばウエラブルデバイスです。AirPodsやApple Watchは特に小さいデバイスです。小さいものの方が美しく、小さいものの方が良い製品達です。特にAir PodsやApple Watchは如何に小さいスペースにたくさんの機能を詰め込めるかの戦いのようなデバイス達です。
さて、iPhoneだけを見ると最高峰の小さいデバイスはありませんが、Mac mini、Macbook Air、Air Pods、Apple Watchを見るとMiniがフィーチャーされていると言っても過言ではありません。
ここでiPad miniですが、性能アップが著しいです。私は数年落ちのiPad Airを好んで使っており、ブルートゥースキーボードをつなげてモノ書きもしています。この作業はiPad Proの方が適していそうです。しかし、読み物やお出かけの時の閲覧もしますので、この作業は圧倒的にiPad mini向けのような気がします。家でiPhoneのように使えそうです。Apple Pencil対応でもあるのでその使い方も追求してみたいです。
ちょうどiPhoneとノートパソコン(もしくは大きめのiPad)の間のデバイスで、使い道はあると思います。
また、サイズ的には第四世代のiPad miniと全く同じです。変わらない事が良い事でもあり、ケースやカバーなどのアクセサリーが流用できるケースが多いのではないでしょうか。

ノートブックとしてのiPad mini

iPhoneがApple Pencilをサポートするのは少し時間がかかるかもしれませんが、iPad miniではできます。iPhoneの場合は一回り小さいApple Pencilが必要になるので難しいと思っているのですが、iPad miniではその心配はありません。
iPad miniはiPhone XS Maxよりも体積は2倍未満で重量も1.5倍程度です。サイズ感的にはiPad miniはA5サイズよりも僅かに小さいので、持ち運ぶ時にA5ノートの感覚です。A5サイズのiPad miniにApple Pencilを付ければノートブックっぽい感じにならないでしょうか。
Apple Pencilの注意点としては、Lightningポートを持つiPadはApple Pencilの第一世代に対応している事です。USB-C端子を持つiPad Proは第二世代のApple Pencil対応です。第二世代Apple Pencilの方が良いですが、第一世代のApple Pencilが悪い訳ではありません。個人的には、Logitech Crayonも選択肢としてありです。また、ProMotionの機能によって、iPad Proなどの方がスムーズな書き心地かもしれません。この辺はトレードオフですね。

リーダーとしてのiPad mini

個人的にはKindleのマットなディスプレイが好きですが、サイズ的には同様のiPad miniは読みものに最適だと思います。9.7インチともなるとどうしても大きく、手に持つのも億劫になりがちです。漫画なども9.7インチ以上のiPadでは1ページの表示は大きく、見開きにすると若干小さく感じていますが、iPad miniならばポートレートモードで1ページ毎の表示にすると思います。日本の電車や交通機関の中でも丁度良いサイズで、ポートレートモードでの閲覧はとても快適です。また、目が衰え始めている私の場合はiPad miniの様々なアプリの文字の表示を大きくするでしょう。
同時にiPad miniは機能的には見劣りはしないものの、モノ書きには適していないかもしれません。Bluetoothキーボードをつなげて試してみる価値はあるかもしれませんが。

マルチiPadのライフスタイルはあり得るのでしょうか

今までになく多くのiPadがラインナップにありますが、サイズや性能が様々です。ざっくり分けても5種類のモデルがあり、それぞれが異なる立ち位置にあると思います。
iPad miniは小さいサイズが際立ち、Apple Pencilのサポートによって小さなスケッチブック・ノートブックとしても機能します。また、手に取って読むに良いサイズであり、本や漫画、雑誌やウェブサイト記事を読むのにも適しています。
価格的に¥45,800という事で、iPad miniとより大きいiPadを使い分ける事も可能なのではないかと思わせます。正直、このiPad miniの性能では何でもできますし、他のiPad兄弟と比べても遜色ありません。
私がiPad miniに魅力を感じたのは、数値上のスペックではなく、店頭で実際に手に取った時でした。写真でもよくわかりませんでした。その心地良い大きさ、軽さ、そう言ったものを体験して良いと感じました。デバイスの機能よりも自分に取っての機能が琴線に触れました。iPad miniはiPad以上のものになろうとしていなく、最もiPadらしいiPadと感じました。この辺はAppleはうまいですね。
Miniは大好きです。iPad miniを筆頭に、Mac mini、Macbook(miniですよね)。ますますiPhone miniが待ち望んでしまいます。

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