コシナのMacro Apo-Lanthar 50mm F2がEマウントで発売されます。

コシナから、Macro Apo-Lanthar 50mm F2が発売されました。

Apo-Lanthar 50mm F2

標準領域のマクロレンズの焦点距離ですが、Eマウント仕様です。

「APO」ということはRGB三原色の補正がなされているものとよく聞きますが、もう一歩踏み込んでみましょう。
通常のレンズは色によって焦点距離が変わる時、ベストフォーカスとなる波長が2つあることが多いです。つまり、例えば486nmがベストピントで、かつ587nmにもう一つベストピントがあるレンズは色補正が良いレンズとされ、Acromatと呼ばれます。
「APO」を冠するレンズは正式には「Apochromat」と呼ばれ、そのベストピントの波長が3つあります。このApo-Lantharはそのレンズかと思います。
異常分散ガラスが通常のガラスよりも多い断面図です。いや、標準レンズにしては信じられない異常分散ガラスの数です。

加えて、球面収差補正と歪曲収差補正をしているであろう非球面レンズが2枚あります。
実は、その更に上に「Super Apochromat」というのがあり、これは4つの波長でベストピントがあります。
このApo-Lantharですが、その歴史は長く、当初は新種ガラスでレンズ設計がされたものが1954年に発売されました。今のコシナがフォクトレンダー銘を買ってからは、ライカLマウント及び5mm一眼レフ用の望遠レンズ(Fマウント、EFマウント、KAマウント)でApo-Lantharシリーズがいくつかの焦点距離で発売されていました。私が好きだったのは「Apo-Lanthar 90mm F3.5 Close Focus SL II」でした。
その特許はおそらく「特開2002-090622」であり(180mm F4は「特開2003-270529」でしょうか)、マクロでありながら色補正がなされている、コシナのレンズ設計者の蓬田氏をして「最高傑作」とされていたレンズです。
そのレンズの血脈を受け継いだこの度の発売された「Macro Apo-Lanthar 65mm F2」と「Macro Apo-Lanthar 110mm F2.5」です。ここにApo-Lanthar 50mm F2が加わる訳です。他の2本はマクロレンズですが、このレンズ標準レンズです。近接領域での性能を考慮しなくても良いこのレンズでは、明るさも抑えている事もありフォクトレンダー最高性能を謳っています。
この発売を見て、実は「Apo-Lanthar 90mm F3.5 Close Focus SL II」が欲しくなってしまいました。Eマウントカメラは持っていないので、昔のレンズになります♪

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