iPhone 12 MiniはiPhoneの正統進化モデルかもしれません。

iPhone 12 Miniですが、それはiPhone 12と全く同じだと思います。もちろん、より小さいiPhone 12ですが。
iPhone 12 mini
実際には少しの差はありそうなのですが、その実はiPhone 12 Miniはより小さいiPhone 12と認識すれば大丈夫そうです。同じ仕上がりですし、同じ色ですし、同じカメラシステムですし、同じA14チップですし、全く同じ性能です。そして、同じ5Gネットワークへの接続が可能です。小型化のための妥協がほとんど感じられません。
でもその差はバッテリーが最も顕著なのではないでしょうか。
iPhone 12 Miniはそのサイズから、当然のことながら一点の仕様では通常のiPhoneよりも劣る部分があります。バッテリーです。デバイスとして小さいので体積が小さく、5GアンテナやカメラモジュールやCPUが同等性能と言うことはそれらのサイズは両機種とも体積が同じなので、小さいiPhone 12 Miniの体積はほぼバッテリー部で間違いないと思います。バッテリーの体積が小さいと言うことは電気の容量が小さいのです。確かにディスプレイ画面が小さいので、その消費の差はあるかもしれません。しかし、バッテリーのサイズの方がディスプレイのサイズよりもトレードオフとして大きいです。
電池使用時間を定量化するのは少し難しいですが、ミリアンペアやワットなどでわかることは限られています。実使用上でどうなのか、が正解のような気がします。理想的なバッテリー容量テストはiPhone 12 MiniとiPhone 12を並べて使用し、同じアプリで同じ時間に同じ環境で動作させることですが、残念ながら私はそのテストはできません。しかし、Appleの製品紹介ページのバッテリーの仕様でもある程度わかるよヴな気がします。
iPhone 12及びiPhone 12 Pro

  • 動画再生時間 17時間
  • 動画再生(ストリーミング) 11時間
  • オーディオ再生 65時間

iPhone 12 Mini

  • 動画再生時間 15時間、12比較88%
  • 動画再生(ストリーミング) 10時間、12比較91%
  • オーディオ再生 50時間、12比較77%

相対比での比較なので、そこそこ正しいと思います。また、Appleは比較的正直にこれらの値を公表している珍しい会社です。では、この比較を解釈すると、オーディオ再生はディスプレイをオフにした状態で、すなわち純粋にバッテリーのサイズのテストとなるので、iPhone 12 Miniのバッテリーはおそらく体積的にiPhone 12のそれと比べて77パーセントのサイズに近いのではないかと思うわけです。しかし、ビデオ再生の数字は約90パーセントで、これはiPhone 12 Miniの小さいディスプレイによる消費エネルギーが少ないという事実によって説明できると考えられます。
ビデオとオーディオの再生におけるAppleの引用スペックに基づいて、iPhone 12 Miniは、バッテリーの駆動時間はざっくりと言ってiPhone 12の約85パーセントだと考えれば体感的に大きな差はなさそうです。
確かに、iPhone 12 Miniのバッテリー駆動時間はiPhone 12やiPhone 12 Proよりも短いのでしょう。しかし、バッテリー駆動時間でiPhone 12 Miniを購入することを躊躇するようなことはないような気がします。
一方で、Appleが発表しているiPhone 12 Pro Maxの動画再生、ストリーミングビデオ再生、オーディオ再生の数値は、それぞれ「最大」で20時間、12時間、80時間と、明らかに長くなっています。これはバッテリー容量の成せる業ですね。
また、そのディスプレイですが、iPhone 12 Miniのディスプレイは物理的に小さいだけでなく、密度も高くなっています。iPhone 12とiPhone 12 Proの6.1インチのディスプレイは2532 x 1170ピクセル、1インチあたり460ピクセルです。12 Miniの5.4インチのディスプレイは2340 x 1080ピクセルで、1インチあたり476ピクセルです。iPhone 12 Pro Maxのディスプレイ(2778 x 1284)の1インチあたりの密度は458ピクセルで、これはiPhone X、XS、XS Max、11 Pro、11 Pro Maxと同じ1インチあたりのピクセル密度です。iPhone 12 MiniとiPhone 12/12 Proの違いである1インチあたり16ピクセルの追加は、果たしてわかるものなのか、おそらく感じ取れるレベルではないかと思います。
実際には、これが何を意味するかというと、iPhone 12 Miniは画面上の小さな領域に同じピクセル単位のコンテンツを詰め込んでいるということです。同じ量のコンテンツを、より小さなサイズに縮小して表示しているのです。
iPhone 12 Miniはより小さなデバイスなので、画面上のすべての情報がiPhone 12やiPhone 12 Pro Maxよりも小さく見えますが、それは5インチのiPhoneである初代iPhone SEやiPhone 5、iPhone 5Sと同じ密度です。そういう意味では、iPhone 12 Miniは手に持ったときに触覚的に昔のiPhoneのように感じるだけでなく、視覚的にも昔のiPhoneのように画面上のコンテンツを感じることができるのです。
サイズ的な考え方は、iPhone 12 MiniはiPhoneの側面が平らになったというよりは、iPhone 5時代のサイズが戻ってきた、と感じます。ひょっとすると電源ボタンもiPhone 5から8のように上部に配置できたかもしれません。そうなれば完全に片手操作用のモデルと言えます。
これの解釈の仕方としては、iPhone 12 MiniはiPhoneが大型化しなかったとして、そのまま2020年のiPhoneを手に入れたような感覚に陥ることができる唯一のiPhoneなのです。それはそれで面白い考え方だと思います。
※追記:まだ店頭とかで見ていませんが、どう感じるのかわかりません。手に持つサイズとしては、iPhone 12 Miniが最もしっくりくるのは間違いないです。操作性も同じく手に馴染むでしょう。ただし、タイピングのしやすさはどうかな、と思うんです。また、残念ながら日に日に視力が衰えてきている年齢となった私の眼には、iPhone 12やiPhone 12 Proのサイズの方が見やすいかと思うんです。MAXは大きすぎるので、そうなると目のための画面の大きさと手のための大きさのいいとこ取り(もしくは双方の妥協)で通常サイズが私には正解なのかもしれません。

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