タブレット(と言ってもほとんどiPadですが)がパソコンの代替えとなる可能性は、車とトラックの関係に似ていると故スティーブ・ジョブズは言っていました。
インターネットの黎明期ではインターネットにアクセスするためにはパソコンが必要不可欠でした。しかし、今はスマートフォンやタブレットを始め、多くのデバイスがインターネットにアクセスできます。場合によっては難しい設定が必要なパソコンよりスマートフォンやタブレットの方が容易にインターネットに接続できるやもしれません。
そうなると、どうしてもパソコンでなくてはできない作業でしか使わなくなる、と言うのがスティーブ・ジョブズのトラック理論です。乗用車(タブレット)が一般化する事でトラック(パソコン)は無くならないけれど、特化した役割は未だあると言う事です。育休中の親がスーパーで食材の買い物をする時に軽トラやトラックは適さないけれど、DIYで小屋を建てたい人がトラックを使って木材を運ぶのは適しているのと同じですね。
スティーブ・ジョブズの言葉はもう少しアメリカ寄りの話で、一時多くの人がトラックを乗用車として使っていた時代を指しています。国土の広いアメリカで、多くの仕事が農場で使っていたそうです。徐々に町が開発されていくと乗用車が使いやすくなり、仕事のやり方と種類の移り変わりによって一般化していきました。
簡潔にまとめると世の中のニーズによって製品は変わる事です。昔は車にエアコンが無かったりしてましたからね。スマートフォンやタブレットの手軽さが今の人達には使いやすいと言う事です。
そして私みたいに昔からパソコンを使っている人からすると、その変化について行くのに苦労をする事になります。なぜならば、今のワークフローのほとんどがパソコンで培ったものだったからです。
同時に、ノートパソコンにしても最新のMacbookやMacbook Proなどを見てしまうとAppleのパソコンに対する考え方が変化しているように思ってしまいます。
もしパソコンがトラックでタブレットが乗用車だとすると、最近のAppleの2015年製Macbookや2016年製Macbook Proは計算力よりも軽さや携帯性を追求しているように 見えるため、前述の理論からすると乗用車寄りに見えてしまいます。そうなると最近のAppleのノートパソコンは車で言うコンパクトSUVに見えてしまいます。
コンパクトSUVは普通の乗用車と比べて若干高価でパワーがあるものの、乗用車と同じくポピュラーです。では今までパソコンを使っていた人がすんなりとコンパクトSUVで満足できるかと言うと、タブレットよりは可能かと思いますし、パソコン業界はこちらに向かって行くと感じます。
スマートフォンだけで仕事の全てが賄えるようには簡単にはならないと思いますが、タブレットはどうでしょうか?未来のノートパソコンはどうでしょうか?私は残念ながら全ての作業をタブレットでまだできないのですが、この先はどうでしょうか。