Photo: Olympus Imaging
オリンパスのOM-Dのプロ機E-M1が発売されました。キットレンズにはボディと同じく防滴防塵仕様のM.Zuiko Digital 12-40mm F2.8 Proレンズ。F2.8通しでこのスペックは凄いです。
Video: Olympus Imaging
私がマイクロフォーサーズとフォーサーズ規格の好きなところは、像の4:3アスペクト比です。特に縦の写真で4:3が好き。実は、APS-Cセンサーのカメラを持っているのですが、4:3で使っており左右の素子を無駄にしているくらいです。また、マイクロフォーサーズは単焦点レンズが豊富にあり、私なんかは広角(12mm・14mm)、標準(17mm・25mm)、中望遠(45mm、60mm、75mm)で十分です。どうもフォーサーズでのプロ仕様となるとズームレンズが多く、マイクロフォーサーズも然りになるのでしょうか。まだレンズが一本しか発表されていないのでなんとも言えませんが。
Video: Olympus Imaging
E-M1で最も注目している点は以下です(順序通り)。
- AF
- TruePicVII等の撮像エンジン
- EVFとカラークリエーター
- 防滴防塵
AF速度に関しては、Olmypus初となる像面位相差AFとコントラストAFの同時採用Dual Fast AFの撮像素子となります。ざっくり言って位相差AFはピントのズレ量と共にズレの方向まで検出できるので動作が速いです。対してコントラストAFは像の明暗のエッジを拾い、その明暗の差が最も大きくなる位置をベストフォーカス位置とするので、方向は認識できません。像面位相差AFはフォーサーズレンズにおいて真価が発揮すると思いますし、オリンパスは伝統として高スペックのレンズを発売していました。現在のセンサーでも十分に対応致します。「写真はレンズです」と言いたくなる良い例のレンズ達です。
TruePicVIIとファインディテールⅡは倍率色収差と回折限界ボケの解消を行っていると思います。高スペックのレンズや光学ローパスフィルターレスと相まって非常に解像力の高いシステムとなりそうです。
EVFは過去最高で、VF-4と同じものが搭載されているようです。個人的には、最後のフォーサーズ機E-5の光学ファインダーがとても綺麗に見えたのですが、その倍率は1.15倍でした。VF-4及びE-M1はそれを大きく上回る1.48倍で、135判では0.74倍相当と、過去のフィルム一眼レフと同等レベルです。(私の憧れのPentax LXは0.9倍ですが)
また、カラークリエーターが面白そうで、元の画像から寒色、暖色、極端にはモノクロまで変えられる機能です。画像の明暗をコントロールするのが露出補正だとすれば、それと同じ感覚でリアルタイムで彩度補正ができるのは非常に面白いと思います。カラーブラケットとかから一歩踏み込んだ、EVFならではのフィーチャーです。
Image: Olympus Imaging
交換レンズですが、現在プロ仕様のマイクロフォーサーズレンズはM.Zuiko Digital 12-40mm F2.8 Proレンズ。F2.8通しでこのスペックは凄いです。
特許も発表されていたのでレンズ構成も大体わかるのですが、大きさもそこそこ小さくて性能も高そうです。
今後のEP-6、EPL-7、EPM-3(またはEP-5、EPL-6、EPM-2それぞれの後継機)では、どこまでE-M1の特徴が導入されるのでしょうか。オリンパスは伝統的にはその直前の機種の最近テクノロジーを導入する傾向にありのですが、この場合は像面位相差センサーでしょうか。もちろん、識別するためにも像面位相差センサーは使わないかもしれませんし、単純に全ての機種に搭載する数がないのかもしれません。また、EP-5は十分速いAFですし、像面位相差AFはフォーサーズレンズに特化していると私は感じているので、Penにはもともとそういった需要がないと判断される可能性もあります。5軸手ぶれ補正はすぐに新モデルのPenに搭載されましたが全てのPenではないです。少なくとも画像処理エンジンは期待してしまいます。
結論としては、これだけ機能が豊富でプロ機を謳うOM-Dを私は使いこなせるのか、という懸念があります。時間をかければ問題はないんですが、結局子供の写真を撮るのがメインではどうなのか。言い換えれば私にとって、E-M1は十分な性能を備えていますが宝の持ち腐れとなっては無駄です。もちろん、これらの機能を備えていなければ今後の写真の向上は望めないので、チャレンジも大事です。
どうでもよい話かもしれませんが、今後のオリンパスのミラーレスカメラの名称が気になります。E-M1の次はE-M2、E-M3、そして飛んでE-M6となるのでしょうか。E-M5はEPL-5とEP-5と並行した時期に発売されたことで当初は一貫性がありましたが今後はE-M5に数字が迫って来たらどうするんでしょうか。本当にどうでもいいことかもしれませんが、気になります。