既にApple WatchはiPodよりも生産台数が多いです。また、Apple Watchは最も売れている時計でもあり、その成功は疑うところではないはずです。iPhoneとペアリングしていないと使えないデバイスが最も販売台数の多い時計とは驚きです。
それでもApple WatchはiPhoneのような(そしてiPodのような)サクセスストーリーとしては認識されていません。
なぜなんでしょうか。ウオッチでは目立たないからでしょうか。時計以外の機能がいまいち明確ではないからでしょうか。着けている人の袖に隠れてしまうからなのでしょうか。
そういう意味ではAirPodsを着けている人は一目瞭然ですね。一時はなんか変な感じがしましたが、今や違和感がなくなってしまうほどです。
アメリカや空港でもそうですが、普通に日本でもよく見かけるようになりました。
Appleのうまいところは、このAirPodsが目立つことによって、大きな宣伝になっているところです。まるで歩く広告塔です。
最初は見た目に違和感があっても使用感の方に天秤が向いたのか、使用している方々は気にせず使用し続け、新しいユーザーもそれに追随する形になっているかのようです。こうやって製品が人の目に触れ、『あの商品』と言われるようになるのでしょうか。
個人的に今一番欲しいウェアラブルデバイスです。Apple Watchよりもこちらかな。先ほども申し上げた通り、Apple Watchは時計の機能以外が明確ではなく、人に説明する必要すらありそうです。AirPodsは説明が必要ありません。
Apple Watchがスタンドアローンで(つまりiPhoneとのペアリングなしで)使えるようになればいいと思っていましたが、AirPodsがスタンドアローンで通信やクラウドからのストリーミングが可能となったら、音楽やPodcastに関してはもはや耳に入っているiPodのようです。
そう考えるとiPodとAirPodsは似ているかもしれません。見た目の同じようなインパクトがあり、使い勝手も良く、与えられた仕事を確実にこなし、名称からして機能を表している製品です。
Appleのデザインやエンジニアリングがどれ程この効果を狙ってできているのかは気になるところです。歩く広告塔になるようにわざと目立つように作ったのか、とか。小さな耳栓にしなく、真っ直ぐな部分を残したデザインの何割がエンジニアリング要素で何割がこういった広告効果で狙ったのか知りたいです。インナーイヤーヘッドフォンならばもっと耳の中に収まるものでも良かったはずです。
どちらにしましても、新しいAirPodsは機能が大幅に向上しても見た目が変わっていなく、同じ製品であることが明確です。これはオリジナルのデザインが優秀であることを意味しています。AirPodsをしてる人が第一世代のものか第二世代のものか判別がつけられませんね。
機能的にはチップが速いので通信が速く、バッテリーの持ちが通話と再生の双方で長くなっており、充電の手軽さとSiriの追加です。
しかも、最新のApple Watchはほぼスタンドアローン再生が可能ですが、Apple WatchにAirPodsをペアリングすることが可能ですので、Apple WatchとAirPodsだけで出かけることが可能です(Apple Watchを使用するにはどこかの段階でiPhoneのペアリングが必要ですが・・・つまりiPhoneを持っておらずApple Watchだけを買っても何もできません)。
Apple WatchとAirPods。これがかのiPodの進化系に見えます。