新しいiPad AirとiPad miniが静かにアップデートされました。

大きなイベントもなく、ホームページ上でAppleのiPad AirとiPad miniがアップデートされました

この2機種、名称はそのままですが中身や外装は結構変わっています。
iPad AirはまるでiPad Proのようであり、iPad miniは本当にこの新しいiPad Airを単に小さくした印象です。

Appleのプレスリリースによると、iPad Airについては以下のようです:

カリフォルニア州クパティーノ、Appleは本日、超薄型の10.5インチのデザインのiPad Airを発表しました。Apple Pencil1への対応やハイエンドのパフォーマンスを含む最新の技術革新を驚きの価格で提供します。AppleのNeural Engineを搭載したA12 Bionicチップにより、新しいiPad Airは、パフォーマンスが70%高速化したほかグラフィックス性能も2倍となり、True Toneテクノロジーを採用した先進的なRetinaディスプレイは従来モデルより約20%大きく、50万以上多いピクセル2を持っています。

iPad miniについては以下のようです:

Appleは本日、最新のテクノロジーが詰まったコンパクトで極めて持ち運びに便利なデザインが大好きなiPad miniのファンのために、メジャーアップグレードとなる新しい7.9インチiPad miniを発表しました。A12 Bionicチップを搭載した新しいiPad miniは、パワフルなマルチタスキングを可能にし、これまでより3倍速いパフォーマンスと9倍速いグラフィックス性能3を届けます。True Toneテクノロジーと広域色をサポートした先進的なRetinaディスプレイはこれまでより25%明るく3、どのiPadよりも高いピクセル密度を持ち、どのようなセッティングでも没入感のある視覚の体験を提供します。また、Apple Pencil1に対応した新しいiPad miniは外出先でもスケッチをしたりアイデアを書き留めたりするのに最適なメモ帳です。新しいiPadは本日から注文を受け付け、来週からはストアの販売が開始されます。

しかし、このiPadらを従来のiPad Airの後継機と考えるのはいささか違和感があります。今までのiPad Airは、むしろ『ただのiPad』に近いものでした。
この新しいiPad Airは、外装は違うものの、ベースが10.5-inch iPad Proのように思います。ケースやカバー類とキーボードまで対応します。そして新しいiPad miniはこの新たなiPad Airの7.9インチ版、と言えなくもないです。そういう意味では、双方とも『iPad Air』と呼んでも良かったのではないかと思います。サイズが違うだけで見た目や性能が同じのものはAppleではたくさんあります。iPad Proだって名前は一緒で、11インチと12.9インチがあり、名称は双方とも『iPad Pro』ですよね。(後はMacbook Proや、Macbook AirとiMacのサイズ違いも過去にありました)
2012年に発売されたiPad miniは小さくてかつ廉価版のiPadでした。今は、『ただのiPad』が最も安価なiPadなので、『mini=安価』とは思わない方がいいでしょう。実際のところ、A12 Bionicチップを使っているのでiPhone XS相当のチップです。iPad miniとiPad AirはiPhone XSとiPhone XS MAXの関係と同じく、本当に『サイズだけ』が違うデバイスです。
さて、単純にiPad miniはApple Pencilをサポートする最も小さくデバイスです。せっかくだから第二世代のApple Pencilが欲しいところですよね。でもそれはできない理由がありそうです。冷静になって考えてみると:

  • 第二世代は磁石によって側面に着けて電力をチャージするので、フラットな側面が必要です。iPad AirとiPad miniは外装の形が丸みを帯びているため、第一世代のApple Pencilの対応です。
  • フラットな側面はエッジまであるディスプレイで意味があります。エッジまでディスプレイがあるとTouchIDではなくFaceIDが必要になります。FaceIDはiPadの価格が上がってしまい、そうなるとiPad Proとの識別が難しくなります。
  • 側面の磁石はまだしも、側面の非接触充電機構はますます高価になり、iPad Proとの識別が難しくなります。
  • やろうと思えばTouchID付きで側面をフラットにする事も可能なのでしょうが、Appleのデザイン思想はそうではありません。

よって、第二世代のApple Pencilが全てのデバイスで使えるようになるには、第二世代のApple PencilにLightning端子を付ける事ですが、それこそAppleのデザイン思想とマッチしません。せっかく非接触充電ができる良いデザインのApple PencilにLighting端子を付けては、本末転倒です。
そんなこんなでこの新しいiPad達は第一世代のApple Pencilで使用する決断に至ったのでしょう。iPhoneがApple Pencil対応になるのは時間の問題と思っているのは私だけでしょうか?

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