待ちに待ったAirPods Proの到着。注文から二ヶ月程待ちました。アメリカ出張の飛行機で試すのを楽しみにしていましたが、持ち越しとなり、そのすぐ後のシンガポール出張で試せました。
新機能としては、2つの小さなインイヤーヘッドフォンでのこのレベルのアクティブノイズキャンセレーションで間違いないです。消音の世界に吸い込まれ、世の中に騒音が多いことを気付かされました。最初のうちは、逆にこの静音に慣れるのに時間がかかったくらいです。在宅勤務の際は外の音や冷蔵庫及び換気扇の音が気になるものですが、AirPods Proを付ければ全く気になりません。
日本の街中を歩いていて気付いたのは、AirPodsだと密封性が低いため、結構騒音が聞こえる点です。特に車の音が大きく、最近意識するようになりました。AirPods Proはこれらの騒音を効果的に遮断します。外部の騒音を完全に遮断するわけではありませんが、車の大通りや地下鉄で試しており、ノイズ無いとPodcastの声を聴くことができて音楽もより楽しめます。また、ノイズキャンセルによって、イヤホンの絶対的な音量を下げられるのも魅力です。ノイズの多い環境でヘッドフォンで何かを聴こうとする場合、ほとんどの状況では安全でないレベルになるまで音量を上げるしかありません。問題は、信号と競合するノイズが非常に多いため、実際にどれほど大きな音が聞こえないかということです。ノイズキャンセレーションを使用すると、静かな環境で通常使用するのと同じ信号レベルを大音量の環境で使用できますので、絶対的な音量は低くても大丈夫なのです。
一方で、Transparency Modeなる「外部音取り込みモード」機能も非常に優れています。これは、ノイズキャンセレーションを停止するだけでなく、周囲の環境を実際に増強し、聞きたい音を若干ブーストします。正直に言って、説明するのは難しいです。AirPods Proと他のインナーイヤーイヤフォンの違いを、何かを噛んでいるときに本当に感じることができます。まったく異なる体験です。この外部音取り込みモード状態で音楽を聴いていると、世の中の音にサウンドトラックを乗せて聴いているかのようです。
まるで、オーディオのARです。きっとですが、一部の聴覚障害にも効くのではないでしょうか。
AirPods Proのタッチセンサーは、耳の中にあるときに前方を向くイヤフォンの根本の平らな部分ですが、事実上ボタンです。実際にはボタンではなく、物理スイッチで移動している訳ではなく、触覚のフィードバックはありません。しかし、あたかもそれはボタンのように機能し、イヤホンの中ではボタンを押した時の音のように聞こえます。押すと、AirPod Proがクリックを再生します。この効果は、実際のボタンをクリックするようなものです。最新のMacBookのタッチトラックパッドとiPhoneのTouch IDのホームボタンが本当にクリックしたように感じるのと同様に、AirPods Proのフォースセンサーは実際のクリックボタンのように感じます。実にAppleっぽいです。
AirPods Proには、各耳に適応するアダプティブEQもあります。耳に吸収されて反射される音を測定するため、チップとアルゴリズムは何をすべきかを正確に把握し、最高のリスニング体験を提供します。
また、Bluetooth設定には、イヤーチップフィットテストもあります。AirPods Proを耳に入れて、テストを開始すると、約5秒間曲を再生し、現在のサイズのヒントに適しているかどうかを判断します。AirPods Proは、現在着用しているサイズのチップを「認識」しません。フィットテストは、耳の中の現在のものがぴったり合っているかどうかを示すだけです。私にとって、デフォルトの小さいサイズが最も心地良かったです。Appleによると、多くの人は耳の形が異なり、耳ごとに異なるサイズが必要になる可能性があります。
私にとって一番便利なのは仕事でするビデオ会議です。AirPods Proにマイクが内蔵されいるので、難なく喋ることができますし、動きも自由です。それに加えてAirPods Proであれば、アクティブノイズキャンセリングもあるので更に使い勝手がいいです。
敢えて欠点を言えば、ひとつのデバイスで二つのAirPodsを同時につなげられない点です。妻にAirPodsをあげたので、二人で音楽を聴く事ができません。
ここ数年間に大都市を歩き回っていると、間違いなく今までよりもAirPodsを付けている人が増えています。ワイヤレスヘッドホンが今まであったとは言え、AirPodsの登場でその便利さに気付かされ、AirPods Proによって更なる体験を得る事ができました。
私にとって、AirPods Proは間違いなく必需品です。