Flickrを使っています。FlickrがSmugMugに買収されて久しいです。
ソーシャルメディアの類で写真はあまり共有しないのですが、発足当初のInstagramはとても良さそうでした。今でも、写真の共有や写真にまつわるソーシャル的な要素はそれなりにあるのですが、Facebook買収後は何だか一般的なSNSの要素が多くなり、ちょっとつまらなくなりました。特異性が失われたとか思うようになりました。
そんな事を考えていた際に、Flickrから無料アカウントでは最大1000枚の写真まで掲載可能で、それ以上は有料という事になりました。有料なのはプロアカウントだそうです。
今まで深く考えた事もありませんでしたが、改めて見直すと初期のFlickrから現在に至るまで、とても良く出来上がっているサービスだと感じました。写真にとっては今でもとても良いプラットフォームだと思います。少し考えましたが、プロ版にアップグレードする事にしました。年間$60?月$5?週$1?安いですよね。
無料のアプリやアカウントを使うのも結構ですが、私は良いサービスにお金を払う事に抵抗はありません。逆に無料のサービスで広告が出てきたり、いつか無くなる方が嫌です。Googleもフォトアプリがあるみたいですが。Googleを例に挙げると、Google Readerを始め、Google+、Google Fusion Tables、Google Portfilios、Picasaなど、Googleはサービスに参入しては無料にして価格破壊をし、競争相手がいなくなった時点で興味がなくなり、サービスを廃止する傾向にあります。無料のサービスが如何に脆いか私は良く知っています。
https://killedbygoogle.com
Flickrですが、当初からタグ機能が充実しており、EXIFデータから写真の検索ができ、位置情報の共有もでき、アップロードがネットの黎明期でもとても速く、RSSが充実していました。今でもそれらの機能は陳腐化せず、後発のサービスと比較しても見劣りしません。コミュニティ要素やFave(今で言う『いいね!』ですね)、アルバム機能、ストリーミング機能、現代のネットに即した非常にビジュアルなプラットフォームです。
それらの機能と要素が今でも変わらず全て残っているわけです。Yahooに買収された後は色々とありましたが、それでも生き残っているのはサービスが良いからです。そのシンプルさ故に、ソーシャルの憂鬱な部分があまりない、良いソーシャルウェブに賛同するためのお金としては金額は僅かだと思います。むしろ、無料サービスが当たり前と思っているユーザーに対する壁を作る事ができ、より良質なユーザーが残るため、Flickr自体が良くなるのではないでしょうか。
Flickrの初期の頃は、そのコンセプトが明確でした。創業者のCaterina Fakeさんの最近のインタビューからも聡明な方と伺えますし、同じく創業者のStewart Butterfieldさんも今ではSlackの創業者兼CEOで、通常とは違うソーシャルサービスを明確なビジョンで提供しています。
Flickrはウェブの歴史において、その先見性と特異性で重要な役割を果たしたと思います。新しいオーナーのSmugMugの方向性に期待したいです。同社のSmugMug Proというサービスとの絡みも考えらるのではないでしょうか。
『Follow me on Twitter』
『Follow me on Instagram』
というのは良く聞きますが、
『Follow me on Flickr』
と言うのも悪くはないのでしょうか。