iPhone 5cに思うところ。

AppleiPhoneの新機種が発表されました。機能的にはiPhone 5sの方が優れており、新しい機能が多く搭載されていますが、iPhone 5cの方が興味深いです。
私の目に特に止まった今回のiPhone 5cの特徴ですが、マーケティング戦略と機能的・デザイン的な部分です。

(この色があったらいいな~、ネイビーというかミッドナイトブルーというか・・・。Made with Paper)

マーケティング戦略としては、よく見れば今までのiPhone 5の位置づけと考えられます。
Ben Thompson: Thinking about iPhone Pricing
(Ben Thompson: Thinking about iPhone Pricing)
結局のところ、以前よりiPhoneは3機種戦略でした:

  1. 今年のモデル:最新機能付き
  2. 去年のモデル:$100安(約1万円)
  3. 二年前のモデル:$200安(約2万円)、ただしストレージ減

今回は2番にiPhone 5を入れる代わりに、iPhone 5cとなっただけ。5cの内部もiPhone 5と酷似しています。廉価版ではないのですが、プラスチック製であることで若干のコストは抑えているかもしれません。大きな違いとしては「去年のモデル」のレッテルが無くなる事です。マーケティングにおいては、新しく見えるものは新しいのです。
「iPhone for everybody」のような表現がある通り、よりメインストリームなiPhoneのように見えます。機能的にはiPhone 5sが「新しいiPhone」なのに、プロモーションとかプリオーダーとかJony Ive氏のビデオを見るとiPhone 5cの方が新しいiPhoneであるかのようです。


メインストリームiPhoneとはぴったりの表現かと思います。同じ価格ならば、16GBのiPhone 5sよりも32GBのiPhone 5cを選ぶ方が多いのではないでしょうか。
また、デザインについてはiPhone 5cは青白PowerMac G3や色とりどりのiMacsを連想させます。確かそれらのデザインもJony Ive氏が手がけたものでした。初期のiPodの面影もあります。iOS7とiPhone 5cのマッチングも絶妙で、今までにないハードウェアとソフトウェアの連携を感じます。今回からハードウェアとソフトウェアの双方のデザインマネージャーをしているJony Ive氏の影響が見れると思います。
早く手に取って触ってみたいです。プラスチック製のものの質感の概念を変えてくれる程のものか、楽しみです。

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